-LIVE PAINTING Showcase- “bLack EYE” vol.02
DATE: 2012/03/22(Thu)
入場料: DOOR1,500(+1D500) Open: 19:00
produced by BAKIBAKI × 沖冲.
◆LIVE ( 45min. ×2 )
沖冲. side NANOOK(paint) × 高橋保行(music)
BAKIBAKI side NOVOL(paint) × DJ DUCT(music)
◆TALK BAKIBAKI × 沖冲. guest: 坂本渉太
◆halftime show Marin
◆USTsupport yealo!
「踊りだす、絵画」
”bLack EYE”は、背景の異なる二人のプロデューサーそれぞれがセレクトしたペインター×ミュージシャンによる、一本45分間のセッションライブ・ショウケースイベントです。
ライブペインティングの「ライブ」性に重点的にスポットライトを照らし、ライブペインティングの再解釈と深化の可能性を探る試みです。

中学、高校と山奥にあるキリスト系の全寮制で育つ。あまり知られてはいないが、当時はダニエル・黙示録研究会に所属という暗い過去がある。しかし、大学時代に行ったアラスカ旅行で30分にも及ぶキングサーモンとのファイトにより、周りから徐々に認められる存在に。2009年に個展「POP WAR NOW!」(金柑画廊、東京)、2010年に個展「NATIONAL GEROGRAPHIC」(mograg garage、東京)を開催、その他グループ展への参加。
NANOOKほど肩の力の抜けた絵を描く描き手を僕は知らない。しかもそれは単なるユルさや狙いすました脱力系に陥る事なく、「よいバイヴス」としか形容する事の出来ない、妙なさわやかさをはらんだ独特の空気感を醸し出している。モチーフとなるものは、ホラー、スケート、HxCx、ZINEなど一見イカついカルチャーを経由しているにもかかわらず、である。それはきっと彼の制作哲学の中に確固とした美意識とこだわりがあるからではないか、と踏んでいる。そんなNANOOKが今回ライブペイント初挑戦する。音楽は“渋さ知らズオーケストラ”にも度々参加しているフリージャズトロンボーン奏者の高橋保行。NANOOKにとっては音の世界観も含め全てが未体験の45分間が展開する事だろう。だがきっと彼は彼の美意識を持っていつものようにひょうひょうと状況を飲み込み、「よいバイヴス」をキャンバスの上に吐き出してくれる、と僕は期待している。
/沖冲.

2002年、JAZZに衝撃を受けてから絵を志す。
人間と音楽の漲る関係を、人間性溢れる顔をベースに構築する画風はライブペインティングで注目を浴びる。インプロビゼーションさながらの画力に惹かれ、全国からのイベントオファー多数。また2008年のMURO”SKYHIGH”を皮切りに、MICROPHON PAGER、MITSU THE BEATS、DJ SEIJI、近藤房之介、DEZILLE BROTHERS、EMCEE STATE 等のCDジャケット、BLUENOTE東京をはじめ、全国各地のCLUBへのフライヤー&ポスター等、数多くの音楽関連のデザインワークを手掛け、さらに店舗内外装壁画や、KOOLとのコラボレーションパーケージを果たすなど、様々な企業やアーティスト、ブランドなどとコラボレーションを重ねている。2011年は音楽誌”WAXPOETICS”やファッション誌”2ND”にも特集を組まれるなど徐々にその名が浸透しつつも、現場で描き続け、人との出会いを楽しみ、更なる広がりを目指している。
NOVOLと出会ったのは、確か2005年のEyeRhyme003@京都Tranqroomだった。当時mixiを通じて全国各地のペインターと繋がる黎明期で、中部地方から陽気な軍団が舞い降りたという記憶がある。あれから7年、当時から変わらずNOVOLはJAZZメンのパッショナブルな表情をモチーフに、どっしりウェイトの乗った迫力あるペイントで観るものを魅了してきた。そして、今回はワンターンテーブルの魔術師DJ DUCTとの45分間ガチンコセットでどんな大一番を見せてくれるのか?とても楽しみで眠れぬ夜が続くのであ~る。
/山尾光平
vol.01 okichu. side
Untitled from YEALO! on Vimeo.
vol.01 BAKIBAKI side
Untitled from YEALO! on Vimeo.
movie by YEALO!
かつて絵画とは、時をフリーズさせ完成されたピースを壁に掛け、鑑賞者はその完結した存在から一方的に
作家の込めたメッセージや社会的テーマを読み解くものであった。
それ故に絵画とは、時とともに歴史に組み込まれ、時が過ぎればそれはかつてあった「当時」を再生する装置としてのみ機能した。
つまり絵画とは、アーティストの手によって描き上げられたその瞬間から過去になった。
ここに二人の絵描きがいる。
ライブペインティングデュオ“DOPPEL”においてそのキャリアをスタートし、パーティシーンにおいて場のバイヴスから得たインスピレーションを画面に定着させる
ライブペインティングを主戦場に、鑑賞者との相互作用の中で様々なスタイルを生み出す絵描き、山尾光平。
無意識に描き出すドローイングを起点に、ファンタジックなペイント、マンガ、キャラクターなどを制作する傍ら、アートスペース“mograg garage”の
ディレクション、アート本制作、トークショーなど直感とアイデアの赴くがまま、様々な提案を発信する絵描き、沖冲.。
このまったく遍歴も作風も異なる二人は、『絵画の可能性』という共通の問題意識へのアンサーとして00年代に異なる二つのパーティを立ち上げた。
山尾光平は『視覚韻/EyeRhyme』を立ち上げ、全国各地で展開しながら、同時多発的に各地で胎動しはじめたライブペイントアーティストたちと独自の
ネットワークを構築し、ライブペインティングシーンという新たな定義を確立する立役者の一人となる。
そこで交わされるコミュニケーションはクラブシーン、グラフィティシーンを巻き込み、自己のアピールやペインティングをショウアップする手段として各人が生み
出したオリジナルのスタイルを、時にぶつけ合い、時に融合するといった形態で、観る者にも分かりやすくエキサイティングなペイントの興奮を伝えていた。
一方、沖冲.は「視聴覚醒室」をテーマに、おもに関西のオリジナリティ溢れるバンドとともにライブドローイングパーティ『bLack 2 bLack』を立ち上げる。
そこでは視覚的なドライブ感を高めるために、複数の絵描きが決められたタイムテーブルに従い交互に絵を描き重ねるというルールを設定し、
部分的に構築されていくドローイングの浸食と破壊を物語的に演出しつつ、一つのカオティックな画面を描き出すことで、時間芸術である音楽との
埋めがたいタイムラグの克服を目指し、絵と音をいかにして同じステージに乗せるか、という実験を繰り返した。
この二つのパーティをオーガナイズいていた山尾光平と沖冲.がお互いのパーティの頭の文字を冠し2012年『bLack EYE』という新たな企画を立ち上げる。
テーマは「Live Painting Showcase」。この企画において我々は、一部その界隈では定着しつつあるライブペイントというエンターテイメントを、より広く一般に提案していきたいと考えている。本企画は毎回、二人が個別にセレクトしたアーティスト×ミュージシャンのタッグによる45分間のライブショウケースによって、絵と音楽の相互作用、
ショウアップされたスキル、アーティストの個性豊かなスタイル、観客の目の前で作品を制作していく描き進め方とハプニングなどといった、ライブペイントによってより際立つ絵画の楽しみ方の一側面をクローズアップし、新たな絵画の鑑賞方法の眼を開くきっかけになればと期待している。
また、参加していただくアーティストにとっても、セレクター二人のトライブの違いが新たな異文化交流を生む場となり、また、ライブペイントにおいて自分がどのような勝負を仕掛けるかといったような、普段の制作では発見することのない新たな可能性を見いだす体験となれば言うことはない。
単一の意味しか持たない文字という記号を組み合わせ、紙に現すことで無限の物語を表現することを日本人は「活字」と呼ぶように、
頭の中のイメージを線や色が有機的に絡まりあうことで絵画が生まれるその瞬間の「活画-ライブペイント-」によってプリミティブな絵画の驚きと喜びを
呼び覚まし、それをさらにショウにまで押し上げることによって巻き起こる絵画を中心としたコミュニケーションの有り様は、かつてあった絵画のそれとはまったく異なる魅力を発光させることだろう。
太古より聖書が唱われはじめたようにそろそろ絵画も踊り出さなければならない。
さあ、ここからはじめよう。
ライブペインティングは観る者の『絵画の可能性』を広げる扉なのだから。

